ブログ:オタク「きもい」の表現で企業謝罪(msn毎日)」という記事に記されている。確かにこれだけ読むと、「ああ、そんなことしたんだからしょうがないねえ。て言うかなんでオタク馬鹿にするの?」と、思ってしまう。 が。こちらの事件まとめサイトから、件のblogのスナップショットを読んでみた(blog本体はとうに削除されてしまったらしい)ら、見解が変わった。正直、「この程度の発言でこんな大騒ぎをしてるのか?!」と驚いたくらいである。 問題になっているらしい文は3つ。 「コミケバイト中です☆コンビニ行ったらるるぶのもえ版が!!もえるるぶってどないやねん!きんもーっ☆中にはコスプレがあるとこなどが案内されてます。きもすぎです。」 「大量オタ。これほんの一部ですからね。これがぶぁぁぁぁあっているの。恐い!きもい!」 「みんな頑張ってバイトしています!まぁお客はみんなオタ。」 これらの文章が、写真付きで紹介されている。 まあ、確かに1オタクとして、決して愉快な表現では無いとは思う。 だが、考えてみよう。これは、一個人の見解としてそれほど過激な表現だろうか? 誰かの名誉を損なうほどのものであろうか? 確かに写真付きではあるが、しかし特定の誰かを名指ししているわけではない。「客に対する侮辱」などという意見もあるようだが、オタクを「オタ」と呼ぶことに何か不都合でもあるのだろうか? そもそもこの呼び方は、オタク自らが自分達を呼ぶ呼称として定着させたものではないか。 それ以前に、そもそもこの事件の最も重要な問題は、「個人が何を言おうが基本的には自由である」という、言論・表現の自由が、著しく侵されてしまっていることである。 1個人が運営するblogサイトに対して集団で攻撃を加え、あまつさえ勤務先(正確にはフランチャイズの元締め)に殆ど言いがかりのような苦情を殺到させる。 これに対し元締め側は、この件に非を認める発現をしている。blog運営者に対しても何らかの処分(おそらくはクビ)もされたと考えるのが筋だろう。 これはもはや、暴力ではないか。集団の暴力によって、1個人の意見が封殺され、あまつさえ身分まで奪われたのだ。 そもそも、コミケとは同人誌即売会である。この同人誌こそまさに、「表現の自由」によって守られた最たるものではないか。それがあればこそ、一般社会から見れば目をむくような内容、時には規制しろとの声が上がるようなものであっても、これまで守ってこられたのだ。 にもかかわらず彼らは、その表現の自由を土足で踏みにじったのである。ただ、感情の赴くままに。これは自殺行為であり、またオタクコミュニティに対するゆゆしき挑戦であると言えよう。 私はこのような犯罪的行動を、絶対に許すことは出来ません。1オタクとして。 そもそも、本気でオタク嫌っている人は、こんな書き方しませんって。そもそも自分のblogでとりあげようとすらしないし、バイトなんかしないで悲鳴あげて逃げていきますって。 -----